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阪神・淡路まちづくり支援機構の連絡先
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1 概要
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 平成12年2月10日に、阪神・淡路まちづくり支援機構と、神戸市が共同で組織した、まちづくり支援全国交流シンポジウム実行委員会が、「まちづくり支援全国交流シンポジウム」を開催した。北山六郎氏(阪神・淡路まちづくり支援機構代表委員)を実行委員長として、東京のアルカディア市ヶ谷(私学会館)において、「被災地まちづくり支援から学ぶ~専門家職能と市民の連携を全国に~」をテーマに、震災5周年記念事業として開催したものである。

  本シンポジウムの開催に際しては、阪神・淡路まちづくり支援機構の構成団体である、弁護士会、税理士会、司法会、土地家屋調査士会、不動産鑑定士会、建築士会の、6職種9団体の、中央団体である下記の8団体全てに共催団体となっていただき、又、兵庫県をはじめとする19団体に後援団体となっていただいた。

 日本弁護士連合会
 日本税理士会連合会
 日本土地家屋調査士会連合会
 社団法人日本不動産鑑定協会
 日本司法書士会連合会
 社団法人日本建築家協会
 社団法人日本建築士会連合会
 社団法人日本建築士事務所協会連合会

 日弁連をはじめとする各専門家の中央団体が合同して1つの催しを共催することははじめてのことである。本シンポジウム開ついては、まちづくり支援全国交流シンポジウム実行委員会の構成団体、本シンポジウムの共催団体、後援団体をはじめとする関係者の皆様に、格別のご配慮とご協力をいただき、心よりお礼申し上げる。

2 目的

 今回のシンポジウムの目的は、二つある。
 第一は、阪神・淡路まちづくり支援機構のような組織を全国に広めることを提言することであ阪神・淡路まちづくり支援機構は、専門家が連携して市民のまちづくりを支援する組織という先例のない存在として、一応の成果をあげることが出来た。しかし、阪神・淡路まちづくり支援機構は、その設立が震災から1年8ヶ月も後であったことから、最もニーズのあった時に実力を発揮することが出来なかった。そこで、平常時からこのような被災地のまちづくりを支援する組織を全国につくっておき、震災時に直ちに対応出来るようにすべきだということをするのである。
 第二は、震災時の実務家のノウハウを発表するということである。震災後被災地の第一線で活動した実務家や、行政担当者は、先例のない中で創意工夫を繰り返しながら、すばらしい経験やノウハウを蓄積した。ところが、実際に現場を担当した実務家がこれらの経験やノウハウを発表する場が意外と少なく、これらが全国に伝わっているとはいえない状態である。そこで、情報の発信地である東京から、実務家のノウハウを発信しようというものである。


3 問題点

 ところで、本シンポジウムにはいくつかの問題があった。
 第一に場所が東京だということである。関西でやるなら、参加者の勧誘は可能であるが、東京の人を集めることが出来るのかどうか、そもそも、東京の人が関心をもってくれるのか不明であった。
 第二に、主催者が9団体と1自治体の混合委員ことである。皆さん、能力とプライドをお持ちの方ばかりであり、委員会のたびに意見はバラバラであった。
 第三に、時間がないことである。本シンポジウムを実施することを決定したのは昨年の9月であり、準備に着手したのが、10月である。正月を含めて準備期間は4ヶ月しかなかった。
 第四に分科会を6つもやることである。正直言って、こんなに分科会のあるシンポジウムを、私は知らない。


4 実施

 冷静に考えれば、企画全体に非常に無理があった。しかし、当初バラバラだった各団体の意見も、皆さんの熱意で開催日が近づくに従って集約され、だんだんシンポジウムも形がみえるようになっていった。各分科会も責任者に人を得ることが出来、後記のように特色のあるすばらしいものができあがった。又運営についても、部会制をとって各団体に担当していただき、予算は境一燦部会長(税理士会)、広報は松岡直武部会長(調査士会)、記録は上田節夫部会長(鑑定士会)、資料は安崎義清部会長(司法書士会)、会場は木田明生部会長(建築士会)、レセプションは津久井進部会長(兵庫県弁護士会)の各部会長のもとで実施したところ、当初はぎこちなかった運営も、最後は見事に連携するようになった。さすがに、危機の中で短期間で問題を解決してきた方々ばかりであると、大変感銘を受けた。


5 温度差

 ところで、予想どおり、東京の関心のうすさは大きなものに感じられた。本年1月13日に、国土庁で広原盛明阪神・淡路まちづくり支援機構代表委員、松岡直武広報部会長と私がシンポジウムについて記者会見したが、全マスコミに広報していたにもかかわらず、集まったのは、新聞社が5社にすぎず、そのうち1社は説明の間寝ており、2社は途中で帰ってしまった。
 しかし、会見当日、前記の8つの専門家の中央団体を回ったところ、各団体とも趣旨説明には充分賛同していただき、話せばわかっていただけるし、又充分問題意識をもっておられるという感触を持つことができた。
 そして、シンポジウムの期日が近づくにつれて、東京の専門家の方々や、自治体から反応が出始め、開催日の2~3週間前頃から、シンポジウムへの問い合わせや参加申込がなされるようになった。やはり、東京は関東大震災を経験しているだけあって、責任ある方々は大きな関心をもっておられることが良くわかった。


6 当日

 当日は、雪によって荷物が届かないなどのハプニングもあったが、6つの分科会で、約360人のご参加をいただき、又午後の基調報告とパネルディスカッションでは、約400人のご参加をいただき、のべ600人もの方が参加して大盛況となった。マスコミも、神戸新聞はじめ、NHK、読売テレビ等の取材を受けた。各専門家の中央団体や関東の専門家団体におかれても、役員の方々をはじめとする多数の方にご参加いただいた。これだけの人を集めていただいた、関係者のご苦労に改めて感謝申し上げる。


7 各分科会の内容

 各分科会の内容は、本記録集の分科会報告に詳しく記載されているが、ごくかいつまんでご説明すると以下のとおりである。

 第1分科会は、森川憲二(兵庫県弁護士会)、増市徹(大阪弁護士会)両分科会長のもとで、弁護士会が担当した。震災時の法律相談や法律扶助の状況を報告したあと、今後の震災に備えて、首都圏の法律相談体制を考えるというものである。阪神と東京の弁護士や自治体等が意見交換を行う、実践的なもので、約100人の参加者があった。

 第2分科会は、橋本恭典(近畿税理士会)分科会長のもとで税理士会が担当した。近畿税理士会は、震災マニュアルを作成し、又記録を出版するなど、震災対策の積極的な活動を行っている。分科会でも、震災時の状況や、税理士や支援機構等の活動が克明に報告された。

 第3分科会は、山田通哉(土地家屋調査士会近畿ブロック協議会)、野島準一((社)兵庫県不動産鑑定士協会)、安崎義清(近畿司法書士会連合会)、の三分科会長のもとで、土地家屋調査士会、不動産鑑定士会、司法書士会の三会が合同して担当した。テーマごとに、異なる職種が連携して実施したものであり、その意味で最も支援機構らしい分科会であった。又、テーマのマンションの再建も時機を得たものであった。

 第4分科会は野崎隆一((社)日本建築家協会近畿支部)分科会長のもとで、建築士三会が合同で担当した。阪神、トルコ、台湾の震災を通じて、各国の制度や社会構造の違いを比較し、震災について我国が学ぶべき点と伝えるべき点を明らかにした。又、視野を広げて、国内だけでなく、専門家の国際的連携をも考えるものであった。

 第5分科会は、本荘雄一(神戸市震災復興本部総括局)分科会長のもとで、神戸市が担当した。国に制約されながらも、市民と接する立場で、創意工夫を重ねた神戸市の施策が、系統的に報告された。又、多数の自治体関係者の参加があり、自治体相互間で情報が交換されたことにも意義があった。

 第6分科会は、高見沢邦郎(東京都立大学)分科会長のもとで、研究者が担当した。日本都市計画学会、日本建築学会、都市住宅学会、日本不動産学会が合同で実施した。異なる学会が合同してシンポジウムを実施することも、はじてのことである。復興関連研究や支援の動向の報告と、今後の横断的支援・研究が討議された。

 以上のように、各分科会は、それぞれがユニークで、又内容の濃いものである。時間が足りなかったという難点もあったが、アンケートの結果からすれば、参加者の期待には充分応えられ、又問題も提起できたようである。


8 午後のシンポジウムでは、広原盛明阪神・淡路まちづくり支援機構代表委員が基調報告を行った。阪神・淡路まちづくり支援機構の成り立ちと、その成果及び教訓をふまえ、阪神・淡路まちづくり支援機構が今後どうあるべきかを、格調高く問いかけたものである。又、遠慮がちに、阪神・淡路まちづくり支援機構の今後のあるべき姿を示唆した。

  パネルディスカッションでは、専門家である野崎隆一氏(建築士)、行政担当者である橋本彰氏(神戸市)、東京の住民代表である佐原滋元氏(わいわい会代表)、NPOまちづくりの実践者である園田眞理子氏(明治大学)をパネラーとして、戎正晴氏阪神・淡路まちづくり支援機構事務局次長が、コーディネーターとなり、高見沢邦郎氏(東京都立大)が助言者となり、まちづくり支援のありかたを議論した。発言者はそれぞれ貴重な問題提起を行い、議論は高見沢氏の助言を経て、真に住民主体のまちづくりを実現するために、市民団体、行政、専門家の連携による支援制度を全国にひろめるべきであるという趣旨の、まちづくり支援制度の全国的整備に関する「東京宣言」を採択した。


9 評価会

 シンポジウム終了後、参加者による評価会が開催され、主催者及び共催各団体の代表から、阪神・淡路まちづくり支援機構の全国化の意義について積極的なごあいさつをいただいた。
 更に芦屋市在住の詩人である喜多内十三造氏の、震災体験を感性豊かに表現した詩の朗読がチェロの伴奏によってなされ、参加者に深い感銘を与えた。


10 今後の支援機構 

 本シンポジウムで、「平常時から市民のまちづくりを支援する組織をつくるべきである」と、全国に向かって提言した以上、阪神・淡路まちづくり支援機構は、「平常時の市民のまちづくりの支援組織とはこのようなものである」、というたたき台程度のものは提示しなければならなくなった。今後、阪神・淡路まちづくり支援機構は、構成団体間の討議を行い、平常時に対応した組織に変更してゆく予定である。今後とも皆様の、一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げるしだいである。

                   まちづくり支援全国交流シンポジウム実行委員会
                           事務局長 永  井  幸  寿
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2000.02.10(Thu)23:00 | 4 東京シンポジウム
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